誰も幸せにならない映画 デビルマン

評判がすこぶる悪いデビルマンを、やっとみる。
チケット屋で1000円。しかし、それでも高くついた気分だよ。

なんというか、すごいへこんだ。
それほど、原作に思い入れ度が高くない
自分でそうなのだから、
思い入れ度が高い人のへこみ具合は推して知るべしという感じ。
 
一体、誰が悪いのか?
監督か、脚本家か、キャスティングを決めた人なのか?
企画自体をたてた人か。

結論から言えば、原作通りに出来ないなら、最初から作ろうなどと
思わなければよかったのに。

どう考えても、この脚本には原作に対する愛というか
リスペクトというか、そういうものが一切ない、としか思えない。

入れ物だけを借りて、監督だか脚本家だかの勝手な解釈とかなんだか
訳わからないものをぶちまけて、原作の設定も伏線もなにもかも
台無しにして、どう解釈してそこまでひん曲げられるのかというほど
の代物にしてしまった。

何でなのか?

小林幸子デビルマンに出たかったのか?
あのストーカー紛いは何で必要なのか?
何故どこぞのショッピングセンターがずっとメインなのか?
デビルマン」という作品内においてお米がそんなに大事なのか?
制作期間がのびた理由は結局なんなのか?
なんでいきなり、カンフーアクションぽいのと、
キルビルやら座頭市やらをイメージさせるような
シーンが入っているのか?

永井豪氏は脚本を読んでOKを出したと言うけど、
絶対途中で内容かえてるはずだ。

俺的に一番違うと感じたのは、原作ラストのシーン。
あれは、絶対赤トーンではない。
銀や白といった普通の月光だけが照らすべきシーンだと思う。
  
本当に見たかったのは、永井豪の原作をふまえて
古くなってしまった部分だけを今風に作りを変えたものだ。
  
もう、才能がないやつら、あるいは原作を扱うには
才能の足りない奴らは手をだすな。

そういった輩がよってたかって原作を喰い物にするな。

もう、だれか真・デビルマンを撮ってくれ。

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