ウルトラマンMAX 第15話「第三番惑星の奇跡」

いや、凄いわ。感動したよ。ウルトラマンで泣いた。
まさか「別れの歌」で締めくくられるお話ができるなんてね。
 
監督:三池 崇史 / 特技監督:三池 崇史 / 脚本:NAKA雅MURA
だそうで、監督さんは今年「妖怪大戦争」を撮ったお方。
来週も同じだそうで(予告を見るだけだとちょっとコミカルチックのようだが)
楽しめそうだ。
 
前二話ぐらいから、絵作りがかなりよくなってきたなぁーって思ってたんですけど、
今回のは相当力が入っていた。
戦闘機のCG空中戦。
真白く無垢のような物体から生まれいずる歪(いびつ)にゆがんだ怪獣。
燃え上がり、廃墟と化す街。
(やはり「闇と炎」や、今回はないけど「夕焼けの中での闘い」は扱って欲しいシーンの一つです)
マックスに攻撃を受けても復活し、マクシウムカノンどころか、
マクシウムソードさえ学習する下り。
二足歩行化し爆炎の中、立ち上る陽炎越しに見る怪獣の赤い目はまさに恐ろしいの一言だ。
そして、少女の奏でる音楽に、徐々に音を重ねながら、光り輝くものに変わってゆくそれ。
予算のかけ方自体が違うのだろうけど、今までとは一線を画する出来映え。
 
防空頭巾を被せたり。
怪獣に向かう少女の熱演も光るし(ピッコロ演奏直前の貯めなんか、偶然かもしれないけどすごい)
隊長や隊員のセリフなんかも震えるよ。
ある意味「血を吐きながら続けるマラソン」の系譜をもつお話だけれど、
それでも画面の美しさやラストシーンなんかは
本家取り以上の出来映え(日本語表現変だったらスマヌ)ではないでしょうか?
 
今回のお話も、「妖怪大戦争」の
「戦争はいかん。腹が減る」同様のテーマなんでしょう。
自分の都合だけで他者を排斥する事により、
真白かったモノが(排斥者の心が投影されたかのごとく)醜い怪獣へと変わり、
最強と思われていた者でさえ、手がつけられなくなる。
それを溶かしたのは、ただ一人、怪獣に音楽を聴かせようと思った少女の心だった、
訳で、番組中にもDASHの(ひいてはウルトラマンさえ)存在しない世界の示唆がある。
ある意味最終回のようなテーマだったんだけど、これを今やられちゃうと
本当の最終回が大変そうであることだなぁ。
 
さて、今回のお話を良いと思った、「特撮番組は子供のもの」と考える方々、
今回のお話でマックスのオモチャはより売れるようになると思いますか?
あるいは子供受けはしたんでしょうか?
この枠はスーパーヒーロータイムじゃないからいいんですか?
  
まぁ、分かってて書いてるので、突っかからないでください(笑)。