本日発売。交渉人真下正義 〜んー、男くさい物語〜

踊る大捜査線」からのスピンアウト作品といえど、「踊る〜」臭はそれほどない。
最初の方に少し感じる程度で、特に「踊る〜」シリーズを見ていなくても楽しめる。
もちろん見ていた人なら、更にニヤリと出来ることは請け合いだ。
タイトルとして「交渉人真下正義」とあるが、
真下が前面で活躍している感はあまりない(実際は活躍しているんだけど)。
もともと真下って主役と絡んでこそ味が出るキャラクタ、
制作サイドもそこら辺は分かっているようで、
その分、まわりには濃い男キャラ達が揃っている。
総合指令長・片岡文彦(國村隼)
線引屋・熊沢鉄次(金田龍之介)
警視庁刑事部捜査一課 警視・木島丈一郎(寺島進)
特に先日放送された「逃亡者木島丈一郎」の主役木島の存在感は凄い。
(この「逃亡者木島丈一郎」はDVD特典で付いてくるらしい。この事件の少し前に起きた事件が語られている)
そのほかにも彼(か)のマエストロ・前主十路(西村雅彦)。
TTR広報主任・矢野君一(石井正則)らも脇を固め、
勿論、緒方や森下、室井さんや雪乃さんといった相変わらずの面々もいる。
しかし、これだけの役者を揃えながらも、
真の主役はあくまでもこの状況なのである。
 
すなわち、
東京の何処かに爆弾がしかけられ、
地下鉄ダイヤはコンピュータによるコントロールをロストし、
さらに何者かによる制御不能の謎の地下鉄列車が暴走する。
折しも東京のクリスマスイブの夜。
浮かれ騒ぎ街に繰り出す恋人達、コンサートを楽しむために移動する人々。
それらを楽しむ人々のために、今日は働いている人達。
色々な事情を持つ人々で溢れる2004年12月24日の東京。
 
捜査の失敗は大惨事を引き起こす事となる。
状況の変化にともない、それぞれの分野のプロフェッショナルが投入されてゆく。
しかし、プロだからといって、あっというまに状況を解決できるようなヒーローであるわけもなく。
幾度もの犯人へのアプローチの空振りや、
状況の変化により重ねてきた作業が一瞬で水泡に帰す事を繰り返しながら、
それでも事態の収拾を目指して、誇りを持って地道な作業を繰り返す男達がいる。
そんな物語。
前面に出ないとはいえ、それでも、最後は以前の真下とは違うところを
ビシッと見せてくれます。
 
しかし、これおそらくは「パトレイバーthe movie」の1と2を
意識して作っているきがするなぁ。