先週読み終えた物

日本沈没 第二部

日本沈没 第二部

30年ぶりに描かれた日本沈没の続編。
リメイク版の映画([rakuten:book:11926000:title])公開時期に発売された。
 
現在の世界状況を反映して、沈没後25年が経過した時代の日本人と世界の状況を描く。
日本という島国が無くなった世界の「日本人」とはなにか、
どのようなことが「日本人」であることを決定するのか
という点が主に描かれている。
また、第一部で活躍した人物達のその後の消息も描かれているのも感慨深い。
 
物語は、数人の日本人の視点から描かれ、
彼ら彼女らの動きとともに世界を巡る事になる。
 
かつての日本の場所に、メガフロートと呼ばれる
100万人規模が居住可能な浮遊巨大施設を作り、
日本の回復を目指す総理大臣のあの人。
日本難民を巡り中国側と折衝を繰り返す、彼女。
ロシアの日本人開拓地のリーダー的存在のあの男。
 
そして、日本の沈没が引き金となり、地球環境が激変。
人類滅亡の可能性を示す日本が所有するスーパーコンピューター「地球シュミレーター」を廻り、
大国の思惑と、それに翻弄される日本国政府
 
などと、書いていくと面白そうなんだが、読んでみると以外と面白くない。
不思議だが本当である。
あれだけ厚い本ゆえなのか、物語がもの凄く迷走してる。
そのせいで、高まり感が薄いまま終章に突入してしまうのだ。
 
終章は、小松左京氏の彼の短編を彷彿とさせる終わり方となっている。
 
ファンなら。