フラガール

ちょっと前に見たので、部分的に記憶違いアリ。
ネタばれもアリ。
 
かつて、常磐ハワイアンセンターと呼ばれていた施設があった。
(今はスパリゾートハワイアンズという名称に変更。
一度この施設に行ったことがある。施設のあまりの巨大さに呆れたものだ。
プールと温泉が主体で、勿論プールのそばでダンサーがショーを行っていたが、
じっくりとはみなかったなぁ。今思えば、勿体ない事した)
そこでハワイアンを踊るダンサー達の誕生までを描く映画である。
 
石炭が燃料の主体だった時代が終わりをつげようとする頃。
炭坑を経営する親会社は生き延びるために、炭坑夫の切り捨てを始め、
また新たな事業の展開(ハワイアンセンター設立)を図る。
東北にハワイを!!
そのかけ声とともに、炭坑街にハワイアンダンサーの募集ビラが貼られる。
説明会場に女学生達が集まるが、ハワイアンの実演フィルムを見て、
こんな事出来ないと、次々と去ってゆく。
結局残ったのは四人だけ。
そして、東京から招聘されたダンス教師が酔っぱらって現れる。
不安げに顔を見合わす四人。
 
この四人の内の二人が、蒼井優さんと山崎静代さんで、ダンス教師が松雪泰子さん
前半の見所は松雪さんのフラのダンスシーン。
この踊りが数分続くんだが、かなり凄い。
恐らくは「生と死と再生」を意味していると思われる踊りなのだが、
素人目にもスンゴク練習しなきゃ出来なかろうという想像がつく。
 
このダンスはこのあと別の人が二回、踊るのだが、
その一回目の出来が、松雪泰子さんより数段落ちる気がするのだ。
このときの踊りには、ある説得力が必要なはずなんだけど、
すでに松雪泰子さんの踊りを見ている観客には少々物足りない気もする。
でも最後の踊りでは、松雪泰子さんにひけをとらない踊りが
披露されるので、そのために二回目のテンションを微妙に落としたのかな?
でもそれじゃ、説得力が…。
という思考の無限ループにはまりかねない。
 
まー、そこら辺は見て御自分で判断してください。
なんか、賞を受賞したみたいだから上映期間も延びそうだし。
 
で、よい映画だと思うし、確かに泣けるんだけど。
実話を元にしているんだから、それでいいのかもしれないんだけど、
いくつかのエピソードが、まず「泣かす」というゴールがあって、
そこに至るための段取りとして組まれているように見えるんだよね。
そこを先にちょっと何とかしておけば、その後の事は避けられたんじゃねーの、
ってところが何回かあるのだ。
ま、分かってて泣いてるやつが、つべこべ言うなって突っ込まれそうですけど。
 
とはいえ、役者さんのフラダンスシーンは圧巻。
CGもさりげなくちゃんと昔の風景を再現している。
トヨエツも田所博士よりはいいし、岸辺一徳もいい味だし、
ジェイク島袋の音楽もいい。 
あ、山崎静代さんは元々嫌いだったけど、ちょっと好きになりました。
 
映画の最後に、ダンス教師が実在する人物で、現在も指導を続けているという文字が写る。
あれ!? 主役は松雪泰子さんが演じた役なのか?
テロップが流れ出す。
それを見てると納得。
松雪泰子専属スタッフが大杉!!

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