劇場版「ULTRAMAN」 の感想の続き

というわけで、やや記憶も曖昧になってきたけど、続き。
ネタばれもあると思うので未見の人は注意。

ULTRAMAN [DVD]

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映画版は、初代ウルトラマン第一話をベースに大胆にリメーク。
時代設定を現代の延長上とするため、科特隊は存在せず、
主人公は自衛隊パイロットという設定である。
 
子供のころからウルトラマンを見ていれば、
子供ながらも絶対このつっこみを入れていたはず。
「何で他の隊員達は、彼がウルトラマンて、気づかない?」
物語の整合性を破綻させても、ウルトラマンに変身させなければ
ならない都合というものがあるのはわかるが、
コノジョウキョウデ、ニンゲンハイキテイランナイダロ。
(戦闘機が爆発したり、水中で潜水艦が圧壊したりとかの場合)
  
で、まず劇場版「ULTRAMAN」はこの点を確実にクリア。
ULTRAMANの正体はハナっから自衛隊上層部(あるいは一部機関のみ?)にばれてる。
最終回間近でばれるというケースは、これまでにもあったけど
最初からばれている、これってかなりの勇断だよね。
また、この状況によって新たに生まれるドラマもある。
 
他にも、なるたけ「ハテナマーク」が浮かぶような設定を排除し、
大人のツッコミをなくす方向で映画は作られている。
(そもそも「ULTRAMAN」なんていないじゃんと突っ込む奴は、もう
話す魚とかの映画を心待ちにしててくれ)
勿論ツッコミを少なくしようとすれは理屈説明のシーンが過多になって
子供は飽きちゃうから、その分アクション&特撮シーンも充実させている。
(もっともそれでも飽きている子供は多かったが、君らは後二十年後に
次々世代ウルトラマンをまた楽しめばよいのである)。
  
今回、力を入れて描かれているのは、「ULTRAMAN」の巨大さ表現と飛行表現。
実は我々は、身長50メートルとかのサイズより、身長数メートルのサイズの方を
巨大と感じるようだ。それを天井がある部屋で行うことにより、さらに巨大感は増す。
映像的に成功していると思う。(勿論超巨大化する戦闘シーンもあり)
 
そして、飛行表現においては板野サーカス(マクロスバルキリー
戦闘シーンとか有名)を投入。
おそらく全編CGで描かれている。
確かに絵的に凄いが、もっといけるんじゃねーかなー。
 
勿論、良いところだけじゃなくまだまだ甘いところもある。
(ま、それを突き詰めていってもお話的におもしろくなる訳じゃないということもある)
それでも、温かい目で見守る。興行的に成功してくれれば、今後さらに化ける可能性は大きい。
  
ただ一点だけ暖かく見守れないのは、音楽がショボすぎること。
映像のパワーに全然追いついてない。
なにより、今更トップガンを彷彿とさせる音楽を自衛隊F15のシーンで使うセンスって。
Bzの人は主題歌だけだろうけど、他の音楽関係の人達、頑張ってください。
   
あと、ナイナイの「ゴチになります!」に別所哲也がでてるところを
見た後で、劇場版を見ない方がいいぞ。約束だ。
  
※噂だと続編の作成が決定したらしい。
是非ともバルタン星人との空中戦を板野サーカスでお願いしたい。