神田藪そばでせいろ

ずいぶん昔から、何度も店の前を通ったこともあったが、
なんとなく敷居が高い気がして今まで入ったことがなかった。
神田や秋葉原のすぐ近くなのだが、思った以上に静かな場所に
その店はある。
 
平日だというのに、店内は割りと込んでいて、
外国からのお客様もいらっしゃる。
中は思ったより広く、座敷席も結構なスペースがある。
しかし、何故か昔のアメリカ映画の中の
嘘っぽい日本の店の雰囲気が漂っているのはどうしてだろう?
 
多くの仲居さん(?)が忙しげに動き、
女将さん(?)は独特のトーンで客の注文を繰り返す。
おそらく、ざわついた店内で一番通る声を探して、あの発生になったのだろう。
例えるなら、単音のユーミンの声って感じ?
 
もちろん、そばを食うつもりだったので、せいろを頼む。
大盛りはなく、もっと食べたい場合はもう一枚頼むということで、
せいろ二枚にした。ちなみに一枚630円。思ったより高くない。
 
しばし待つと、やがてそれが運ばれてきた。
一見、普通のせいろ。だが実体は・・・上げ底だぁ。
ざるに載っているそばは、ちょっぴりだ。
これぐらいの量がイキってやつなんですか?
 
とりあえずつゆをすすってみる。
濃い。めちゃ出汁もきいてるがしょっぱいぐらいだ。
そばを軽くつけて手繰る。
うん、うまいね。
ずるー。
ずるー。
ずるー。
ハイおしまい。
実際のところ一枚を三口で食べ終えたよ。
 
ま、そばはまぁ美味かったがそれほど感動はない。
そば湯で飲むそばつゆの方が美味かったなぁ。
でもこれで一枚630円ですか?
うーん、微妙な値段。
ある意味高すぎ。
 
夏場のそばはちょっと季節が外れているらしい。
オーストラリアとかから輸入しない限り(美味しんぼ知識)。
まずは新そばの季節にもう一回来てみて、それからだね。